「英語の食べ放題」を京都で──English Buffet 代表・中澤正剛氏インタビュー

English Buffet 中澤正剛 インタビュー

京都・四条烏丸にある英会話スクール「English Buffet(イングリッシュバフェ)」。

1レッスン700円台から、30種類以上のクラスを週200本以上開講。月謝制で長期契約なし、レッスン10分前まで予約OK。

中澤代表は大手スクールが抱える構造的な問題への義憤から、English Buffetを創業しました。

京都に密着した笑顔の絶えない英会話スクールとして、English Buffetは知られています。では、English Buffetはどのような想いから創業されたのか、中澤代表の原体験をもとに、深く伺っていきます。

(左:株式会社 English Buffet 代表取締役 中澤正剛さま 右:渡辺なおや)
目次

日本人一人のパーティーから始まった英語人生

渡辺なおや

ー英語に関わるようになったきっかけは何でしたか?

もう何十年も昔の話なんですが、若かった頃に京都で一人のアメリカ人男性と知り合いまして。彼は日本語がまったくできなくて、私も英語はまるでダメで。でも趣味がきっかけでよく会うことがあって、少しずつ文法を勉強したり、聞いたり見たりしながら慣れていきました。

彼は彼なりに外国人のコミュニティを作っていって、パーティーをやるんですね。そこに私はいつも日本人一人で参加していたんです。20人来ても30人来ても、日本人はほとんど自分だけ。それが何回か続きました。

机に向かって勉強したというより、気がついたら1年くらいでなんとなく英語が出てくるようになっていた、という感じです。

その後、サーフィンが好きでハワイに渡り、合計3年ほど暮らしました。語学学校にも通ったんですが、もっぱらサーフィンばかりしていました(笑)。

ただ、ハワイでの生活で一つ痛感したことがあります。

英語を勉強しに来ている人がたくさんいるんですけど、どんどん上手くなっていく人と、何年経っても全然上手くならない人がいる。その差は結局、どれだけ英語から逃げずに時間を費やしているか。

住んでいても喋れない人がいるんだなと。トリックも近道もなく、いかに時間を費やすか。それをすごく感じました。

「なぜ日本人の友達を連れてこないの?」──価格破壊とEnglish Buffet誕生

渡辺なおや

ー講師派遣事業から、English Buffetを創業した背景はなんでしょうか?

何年も外国人のパーティーに一人で参加しているうちに、不思議に思ったんです。「なんでいつも僕一人なの?」って。

それで参加している外国人たちに聞いていったんですね。「どうして日本人の友達を連れてこないの?」と。

すると意外な答えが返ってきまして。

彼らのほとんどは英会話学校で働いていたんですが、生徒さんと学校の外で付き合ってはいけないという厳格なルールがあった。男女の付き合いだけじゃなくて、友達の付き合いも一切ダメ。もしパーティーに生徒を連れてきて、それを誰かに見られたらクビになると。

背景を聞いていくと、例えば大手の英会話学校では生徒がプライベートレッスンに1時間1万円払って、講師に渡すのは2,500〜3,000円。残りの7,500円は学校の利益。もし講師と生徒が個人的に繋がれば、お互いにもっと良い条件ができてしまう。だから学校はその接点を断ち切っていたんです。

結局、外国人の人たちは日本に来ているのに、仕事場以外ではまったく日本人と関われない。めちゃくちゃ理不尽だなと思いました。

そのせいか生徒と先生の関係がどうしてもビジネスライクな関係にとどまってしまって、レッスン中の会話もどこか自然じゃない感じがするというか・・・。僕はそれもとても残念だなと思っていたんです。

それで1992年に講師派遣を始めました。1時間あたりの中間マージンはわずか500円。その分生徒さんからいただく料金も下げる。そこから始まって、同じように低価格で学べるレッスンをスクール形式でやりましょうというのがEnglish Buffetの始まりです。

開校したら京都で一気に広がりました。大手からの風当たりもありましたけど、2年もしないうちに京都ではかなり大きな規模のスクールになりましたね。英語はやりたいけれど料金がネックだったという方がそれだけおられた、ということだと思います。

渡辺なおや

ーEnglish Buffet(イングリッシュバフェ)の名前の由来はなんでしょうか?

buffet(バフェ)は今の英語では「食べ放題」という意味なんですよね。だから直訳すれば「英語の食べ放題」。

英会話の習得には、活きた英語をインプットしアウトプットする量、そして継続にかかっている、という考えから、できるだけたくさん、好きなだけ英語に費やす時間を持てるように、と。そういう思いです。

月謝制・予約自由・休会OK──すべて「続けやすさ」のために

渡辺なおや

ーEnglish Buffetが続けやすい理由はなんでしょうか

始めにまとまったお金を払って長期契約をすることはありません。もしここが合わなかったらどうしよう、というお金の心配がないので踏み出しやすいんです。

忙しい現代人ですから、急に予定が変わることもある。学生さんだったら、安いと言っても食費を削ってまで通いたくないですよね。

とにかく始めやすく、続けやすい環境を一人でも多くの方に提供したい。

予約はレッスン開始10分前までできますし、事前に申請すれば年間3ヶ月は月謝を止めて休会できるシステムもあります。忙しい社会人の方も、夏は暑くて通えないという年配の生徒さんもいらっしゃいますから、すべて生徒さんの立場に立って作ったシステムです。

渡辺なおや

ーEnglish Buffetが選ばれる理由はなんでしょうか

来ていただかないとわかりにくいところなんですが、学校の雰囲気ですね。

スクールによっては講師は全員ネクタイにスーツというところもあると思います。うちは逆で、すごくカジュアルなスタイルです。レッスンの間の時間には入口のところに外国人講師が立っていて、生徒さんが来られたらファーストネームで「こんにちは!元気?旅行どうだった?」と声をかける。

先生と生徒は上下関係ではなくて、本当に並列。知り合いがいっぱいいる場所に帰ってきたような感覚です。

通っているうちに、自分のセカンドハウスのような場所になる。外国のような雰囲気だけど、いつもの家に帰ってきたような。クラスの中から常に笑い声が聞こえてくる、そういう雰囲気です。

英語は短期間で習得できるものではないので、続ける必要がある。でも続けるためには楽しくないといけないその要素をうちで提供できればいいなと思っています。

英会話の上達とは「反応速度」である

渡辺なおや

ー中澤様が考えてらっしゃる、英会話の上達とはなんでしょうか?

英会話が上手いとはどういうことか、二十代からずっと考えているんです。今も確信があるのは、反応速度なんですよ。

すごく難しい単語を使う人でもなく、発音がきれいな人でもない。相手を待たせずに、文法が崩壊しても単語だけ並べてもいいから、とにかくきまずい間を作らない。伝えたいことの半分しか伝わらなくても、会話をどんどん前に進めていく。まずはそこからだと思っています。

だからうちでは「間違ってもいいから、どんどん話しましょう」と言っています。ここは間違うための場所ですから。

絶対にダメなのは、日本人独特の、間違うと恥ずかしいから頭の中で完璧な文を作ってから口に出すやり方です。20秒、30秒かけて自分のプライドを守っても、何のプラスにもならない。

うちで一番人気のクラスの一つが「ロールプレイ」。授業に入ると「今日あなたはおばあちゃんの役です。私が孫の役をやりますから、テーマは孫がおばあちゃんにお小遣いをねだる」みたいな設定で、台本なしの即興劇が始まります。

日本人講師のクラスでは「ステップJ」が人気です。講師が日本語の文を言って、それを一瞬で英語に変えていく。瞬間英作文ですね。「彼女がTomに片思いしていることはみんな知っている」→「Everyone knows she has a crush on Tom.」。これが50分間、参加者の中でぐるぐる何十周も回り続ける。毎月100人近くが受講している看板クラスです。

テキストはすべてオリジナルで作っていて、例文の日本語自体にちょっとクスッと笑えるような工夫を入れています。ただ英語にするだけじゃなくて、楽しみながら学べる要素をちりばめています。

そしてこの「反応速度」を信じて継続した受講生が、驚くような成長を見せることがあります。

ほぼゼロから、中学1年生の英語すら覚えていないような方が、ここで学びながら自分でも日々英語に触れ続けた結果、何十年も前から英語に取り組んでいる方を一気に抜いていくことがあるんです。

若い人のようなイメージがあるかもしれないけど、60代の方でもあるんですよ。外国人講師が「信じられない、あの人は何年か前に入門のクラスにいたのに」と驚く。

まあ、印象的というか……嬉しいですよね。

AI時代だからこそ、人と人との繋がりを

渡辺なおや

ーAIが進化する今の時代だからこそ、大切にしたい考えや想いはございますか?

特にこのAIの時代ですから、何でもAIに相談できるわけですよね。やっぱりその中で、あえて人と人との繋がりを、ここを通じて持っていただく。それが実際すごく大きいんです。

うちには5年、10年と通い続ける方がたくさんいます。ある程度年齢のいった方が時々半分冗談で言われるのは、「家にいても仕方ないから来てるんだ」と。

でもそれは半分冗談ではなくて。今の時代、マンション住まいで隣の人の顔も知らない。家族の中ですら直接のコミュニケーションがなくなっている。もしここに来ていなかったら、スーパーに買い物に行くくらいで一日誰とも喋らない、という方がいるんですよ。

ここに来るために少しおしゃれをする。ちゃんとした靴を履く。学校に通っていた頃のように「自分がやるべきこと」があり、小さな成長を実感できる。定年退職後であっても、自分の居場所がある

そんなに高い目標を持たなくてもいい。手が届く目標で、2年後にちょっと次のクラスに上がればいいくらいの感じで。英語のついでにクラスメイトと「昼ごはん何食べる?」みたいな話を楽しみに来ている方もたくさんいます。

オンラインの授業もやってはいるんですが、あくまでも補助的なものとして考えています。対面でないと伝わらないものがある。目の表情、声のトーン、身振り手振り。同じ言葉を言っても、その人がどういう心の状態なのかは、直接会わないと感じ取れない。

AIにはない心の繋がりを、ここで持ってほしい。

人間関係が希薄になったこの世の中で、私たちがそういう役割を担っていければいいなと思っています。

編集部からのワンポイント

English Buffetの魅力は「安さ」だけではありません。

中澤代表が1992年の講師派遣から30年以上かけて築いてきた「人と人の繋がりを大切にする英会話スクール」という理念が、価格設計からクラスの雰囲気、講師との関係性まで、すべてに一本の筋として通っています。

AI時代にあえて対面を選ぶ意味を、このスクールは体現しています。京都で英会話を始めたい方、長く続けられる場所を探している方に、ぜひ一度足を運んでみてください。

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本記事は、教育関係者・保護者・塾運営者などへの取材をもとに構成した一次情報コンテンツです。
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