小学生から社会人まで、幅広い年齢層を対象としたオンライン主体の個別指導塾『難関受験塾Cria.』。
難関受験塾Cria.は、30000本以上のオリジナル授業動画やテキストを、無学年制・動画閲覧制限なし・質問し放題という独自の仕組みで運用する塾です。
難関大学・高校・中学受験を目指す方から、不登校の方、学校を辞めてしまった方、卒業後に学び直しを希望する社会人まで、幅広く受け入れています。
代表・小林先生はどのような指導哲学を持ち、なぜCria.を設立したのか。教育業界歴25年以上のエピソード、そして今後の展望まで詳しくお話を伺いました。

難関受験塾Cria.とは?代表・小林先生の経歴

渡辺なおやー小林代表は学生時代、どんな生徒でしたか?
好奇心が強いタイプだったと思います。中学校はいわゆる「柄の悪い」学校で、こんなところにいたくない! というネガティブな思いから勉強を頑張っていました。
「俺はこいつらとは違う世界に行くんだ」という気持ちで、本気で勉強してましたね。その努力が実り、千葉県の公立トップ校である県立千葉高校に進学できました。
そこで、自分が井の中の蛙だったことを知るわけですね。周囲はみんな優秀で、何かしらのコンクールや大会で優勝、で、かつ元生徒会長みたいな文武両道系の秀才ばかり。勉強に関してはきっちり落ちぶれました。
その一方で、当時からクリエイティブなことは結構好きでした。いろいろなことを自分で発案しては周りを巻き込んで楽しんでいましたね。逆に、人から与えられた枠やそれに伴う集団行動が、どうしても馴染めないし、許せない。
そのときも、既存の部活動にしか入れないというシステムに我慢できず、勝手に自ら『筋肉増強部(自称)』を設立して、仲間と校舎で筋トレをして、帰りにご飯とカラオケに行くという自由奔放な活動をしていました。
高校時代は遊びも満喫した結果、現役では合格できずに浪人することになります。母が医療関係者だったことや、浪人してしまった後ろめたさなどもあり、医学部を志望しました。
浪人時代にまさに苦楽をともにした親友がいたんですが、その子がすごいお金持ちで、予備校にどっぷり浸かっている「塾マニア」みたいな人でした。
自分もその影響を存分に受けてまして、全科目の授業を片っ端から受講したりビデオで見たりして、それでその友達と講師を批評するわけですよ。
「こいつの授業ダメだな」とか「この解説神だよな」とか。そんな浪人生活をやっていたんで、当然成績がそこまで伸びるわけもなかったのですが、とにかく楽しかった。勉強そのものというよりも、予備校という世界のきらびやかさに魅了された浪人時代でした。
医学部志望であったため、理系はもちろんのこと、国語や社会といった文系とされるものも含めた全科目の指導を徹底的に研究できたというのが、今になってとても大きなことであったと思っています。
年末に、実家でドラマか何かの手術シーンを目にしたのですが、そのときいきなり体調を崩してしまい…そこで自分は「血が苦手である」ということに気付いてしまいまして(笑)、12月に医学部志望を半ば断念しました…。
途方にくれましたが、でも物理がめちゃくちゃ好きだったんです。ロジックで構築されていて、その論理に従えば全て解決できるという世界観が格好良くて。だから自分の進む学問の道は物理だと決めて、早稲田の理工学部物理学科に進みました。
難関受験塾Cria.を立ち上げた理由

渡辺なおやー難関受験塾Cria.を始めようと思ったのはなぜですか?
大学院を出て、大手進学塾に就職して、校長として3年ぐらい高校受験や大学受験に携わっていました。すごく楽しかったんですけど、過酷すぎて。
私1人に対して、生徒さんが130人ぐらいついている状態で、もちろん家に帰る時間なんかない。だから仕方なく週末はホテルに泊まり込んだりする生活が続きました。
渡辺なおやー過酷な環境に限界を感じた小林先生は、友人の紹介で、大手予備校の模試・教材作成の仕事を始めます。しかし、塾での指導は継続していました。
昼間は予備校で教材を作りながら、夜は新宿から八王子まで通って授業をする生活を何年も続けました。終電でいつも新宿に帰ってくるんです。体力は割とあるほうなのですが、それでもきつかった。
ただ、ここでの経験がCria.のオリジナル教材に果たした役割は果てしなく大きいと今でも思っています。指導での気づきを自分の教材に即落とし込んで改善していくというサイクル。これを高頻度で反復したことで、教材とそれを運用する指導力がどんどん磨かれていきました。
また、部活などで授業に出られない生徒のために、内田(現Cria.校長)と授業動画を撮り始めたのもこの時期です。手持ちの場所なんてもちろんないので、八王子の公民館でスペースをレンタルしました。
そこで2011年にiPhone 4Sで撮影したのが記念すべき最初の授業動画です。撮影した動画は小さなスマホで編集してレンタルサーバーにアップして。で、そのリンクをホームページに貼ってアクセスしてもらうという凄まじく原始的な方法でしたが、これが後の動画を主体とした教材の仕組みにつながっていきます。
そこからの4年間、ほぼすべての週末をこの作業に捧げました。でも、自分の思いが徐々に形になっていくことに、ほとんど青春としか呼びようのない熱量を自分に感じてましたね。
渡辺なおやーその後、7年間予備校で教材作成の理科責任者として働き、かつ現場でも指導し続ける中で、小林先生はある「確信」に至ります。
教える側が、どんなにすごい教材や指導、授業を用意したとしても、全員ができるようにはならないんですよ。
いつ、何を、どのように学ぶか。それをきちんと提示し続ける環境を整えてあげないと、一向に学力は上向いてこない。
その確信を形にするため、2014年、ついに念願の自分の城(京王線明大前駅前校舎)を手にしました。公民館暮らしから卒業ですよ。これでもう隣室から漏れてくるアカペラサークルやフラダンス同好会の音で、撮影を中断する必要もない(笑)。
そして、満を持して2015年に難関受験塾Cria.を事業としてスタートさせました。本格的に自分の信念に基づく指導をはじめることになったわけです。
といっても、最初の規模はとても小さくて。当時ついてきてくれた生徒さんや、そこから紹介していただいた方などが中心でした。本当に細々と始めていった感じです。
他のオンライン塾との最大の違い

渡辺なおやー難関受験塾Cria.の強みはなんでしょうか?
創設以来11年以上、Cria.は広告費を一切かけず、教材と指導に全リソースを投入してきました。いまでも最善を目指して更新を継続しています。この点における幅の広さ、深さ、共に絶対の自負を持っております。
その結果生まれた最大の強み。それは、授業をする人、テキストを作成する人、動画を編集する人、個別指導を担当する人、宿題を出す人、質問に答える人。これらがすべて同一人物であることです。すなわち自分。自分と内田(現Cria.校長)なんです。
渡辺なおやーすべてを代表自身が一貫して担っているからこそ、生徒の質問にも即座に対応できると小林先生は語ります。
だから、「〜の問題の〜がわかりません」という質問が来ても、即座に答えられるんですよ。なぜなら自分で作って、自分で動画も撮っていますので。
そのことを申し上げると、お客様も、それにはだいぶ驚かれるというか、「それなら安心ですね」と信頼してくれる感じになってくれます。
生徒さんに「いつ・何を・どのように」やるのかを、受験のプロが具体的に提示する。そのようなそれぞれの特性に沿った「ペースメイキング」によって、一定のリズムで学習を継続する力を養う塾。創設当初から掲げているこの理念がブレたことは一度もありません。
逆に、目標から逆算した「合格をするための自分」という枠に、圧をかけてをはめていく指導法には基本的に賛同しません。
そうではなく、生徒さんと併走しながら、最も自然な形で思考力を育んでいける環境作りを手伝わせてもらう、そのようなイメージでもって指導に当たっております。
さらに、Cria.では大学との接続を意識していますので、単純な点取クソゲーとしての「お受験勉強」から脱却し、詳細な自己分析に基づいて、自分自身の武器をさらに磨ける環境であることを目指しています。
実際、中学で高校範囲の化学を終わらせ、自身が希望する「化学オリンピック」の対策をされた生徒さんや、対話型の指導を通じて最難関国立のAO入試を突破された生徒さんもいらっしゃいました。
器用貧乏に陥るより、何かの一芸に秀でることの大切さを常に伝えているつもりです。
このようなマニアックな塾にもかかわらず、面談にきていただいた方からは私たちの理念に賛同をいただくことが多く、とてもありがたく思っております。
親御様からのご紹介や、卒業生からのネット口コミであったり、皆様の善意で今まで充実した経営を維持することができております。
しかし、広告宣伝に関してはズブの素人であり、そして何よりも元々まったく興味がないこともあって手つかずの状態でした。ホームページも手作りですし、世の中に認知されていないという確信もあります(笑)。ですから、こういった機会をいただき編集長にも大変感謝しております次第です。
医師が薬を処方するように。Cria.の指導スタンス

渡辺なおやー医師が薬を処方するように指導するとはどういうことなのでしょうか?
基本的に、自分達は教師というより、医師みたいだなと思っているんですね。生徒さんって、やっぱりできないことを隠すんですよ。カッコつけたいし、ただサボって宿題をやらなかったのに「部活で」とか「家の事情で」とか言いがちなので。
難関受験塾Cria.では、まず生徒さんに症状、つまり現状を正直に報告してもらうことから指導が始まります。
お医者さんの診療と同じで、まずは症状をありのままに報告してもらって、それに対する処方を与えるっていうスタンスなんです。怠けるのだったら、怠けてもいいっすよって。でも、そうであるならその怠けをどうにかするための環境を一緒に整えていこう、と。
動画視聴や問題演習などの「課題」を処方として出し、1週間後に経過観察として進捗を確認する。このサイクルを繰り返すんです。毎回処方して、1週間後に経過を確認する。カウンセリングすることもあれば、学力の確認のためにその場で問題を出すこともある。
生徒の学力状況をできる限り把握しながら、学力の向上に最適な課題提示を行っています。そういう点ではちょっとお医者さんに似てるのかもしれないですね。
医学部を目指していた過去もあり、「教師というより医師のように生徒と向き合いたい」という小林先生の思いが、難関受験塾Cria.の指導の根底に流れています。
どん底から日大に現役合格した教え子

渡辺なおやー一番印象に残っている教え子のエピソードを教えてください。
印象に残っている生徒を尋ねると、まず小林先生は「できる子」ではなく「できなかった子」の名前をまず挙げました。
今まで数えきれない生徒達が難関校に合格していきましたが、それに関しては誰か一人に決めきれませんし、HPにも合格体験記がありますので、そちらを見てもらうとして、あえて逆の話をさせてください。
Cria.の歴史の中でも、もっともできなかった生徒さんです。中1の段階で成績が壊滅。しかも日本語がうまく話せないんですよ。面談のときは下を向いてずっと無言で、親御さんが逆腹話術されてました。
世間知みたいなものも絶望的で、「メンチカツ」すら知らない。君は生まれてからずっと、どこかの洞窟で監禁されていたのかっていうくらいの状態で。読み書きの基本ができない。当然、分数の計算もできない。小学生の基礎からすべてやり直す必要がありました。
幸いうちは無学年制で、かつ小学生低学年から教材の準備があります。それをフルに活用して小学生の勉強から全部インストールしなおして。でも、その子がどんどん成長していって、高3になったときにはなんとトークが上手くなっている(笑)。
「メンチカツ」すら知らなかった過去を自虐ネタにして、話術で私たち相手に笑いを取れるんですよ、すごくないですか? その時、あ、もう大丈夫だなと確信しました。
そして、日本大学に現役合格。
一般的に見たら平凡な大学受験と合格に思われるかもしれない。数限りなくある合格の中のたった「1」かもしれない。でも、母国語すらまともに操れないような状態から現役で日大に受かるのは、とてつもなく大変なことなんですよ。
多くの場合、本人か、指導者か、環境か、そのいずれかが、どこかで「息切れ」してしまう。でも6年間もの長期にわたって、その3要素が「息切れ」しなかったことが継続することができた最大の要因かと思います。まあ実際、指導する側からしても、信じられないぐらい大変でした(笑)。
渡辺なおや小林先生はこう続けます
やっぱりあの生徒さんが一番思い出に残っています。あの子の人生に対して、確実にプラスの影響を与えられた。おこがましいですが、人生のターニングポイントの立会人になれたんじゃないかなって思っています。
だから、この手の我慢が必要になる指導に関しては、他塾に追随を許さない自信がありますね。
学校で悩む子に「その場所は絶対ではない」と言える理由

渡辺なおやー「学校」という環境を絶対視する必要はないと言い切れる理由はなんでしょうか?
難関受験塾Cria.には、不登校の子であったり、学校を辞めてしまった子であったり、塾や予備校が全くあわずに「迷子」になってしまった浪人生であったり、さらには大学受験をやり直したいという社会人まで、さまざまな背景を持つ生徒さんが在籍しています。
懇意してくださっているカウンセラーの先生がいらっしゃって、そういうところから紹介していただくこともあります。多くの生徒さんに関わらせてもらう中で、学校、受験、勉強といったものが、人生を円滑に営めなくなる要因になる現場を目の当たりにしてきました。
実際、いろんな圧力を内面化して苦しんでいる方も多い。しかし、こと、学力をあげる環境という意味では、過去の来歴に関しては、まあいいじゃん、そんなのって、あえて軽くいくことにしています。
Criaにはすでに学校をやめている生徒さんも多く在籍していますが、学校というのは世界の1部であって全部ではないし、過度に捉えすぎず一緒に併走するからまずは学問を楽しもうよと伝えるんです。
この言葉には説得力があると思っています。なぜなら、Cria.には、大学に受かるための学ぶツールがすべて揃っているといえるから。Cria.を最大限利用して、納得のいく大学に行って、ネガティブな自分と和解できるようになるのが一番いいじゃんって。
その観点からしたら、一つの環境を絶対視する必要なんてない。一つの場所にこだわって、自分で自分をズタズタにして、命が失われる一歩手前まで追い込まれる必要なんて断じてないんだよっていえるんです。
ただ、指導においては、生徒さんの人間性や悩みのすべてを抱え込もうとはしない、という方針も明確にしています。それをやろうとすれば、ほころびが絶対に出てきます。
他人の荷物を背負うことはしたくてもできないし、やるべきでもない。互いを真正面から向き合うのは、方法として間違いだと思っています。
でも、隣り合って歩くことはできる。勉強というところで関わって、勉強というところでモチベートして、共に学問の楽しさを分かち合う。学問という同じ方角にむけて、隣り合って勉強に向きあう。
そうすれば、その分かち合いの中から導かれるように、自然と力が湧いてくるようになる。その子にとっての目標ができ、自分がここにいる理由がバシッとできてくる。そういったシンプルな頑張りが生まれてくるような併走。それが僕らのやり方だと思っています。
難関受験塾Cria.が描く今後の展望

渡辺なおやー今後、難関受験塾Cria.ではどのような未来を描いていらっしゃいますか?
もともとは医学部・難関大受験専門の高校生向け塾として始まった難関受験塾Cria.ですが、口コミで対象が広がり、現在は小学生から社会人まで在籍しています。
この選択と集中の時代に、好奇心に任せて幅広くいろいろなことをやっているので、ちょっと羅列してみますね。
最初は高校生だけだったんですけど、紹介が紹介を呼ぶうちに、中学生が始まり、小学生が始まり。きづけば、中学・高校・大学・大学院受験、全部のフォーマットを揃えることになりました。
あと、いまは英語教育にも力を入れています。何を隠そう私自身も英会話をやっていますし、日英バイリンガルや英語ネイティブの講師も在籍しております。
大学受験に必要なカリキュラム・動画教材の完成に加え、情報科目や音楽科目にも領域を拡大しました。友人でもあるプロのエンジニアにお願いして、共通テストで必須になった情報の教材も全部整えたんです。受験のためのオンラインツールとしてはほぼ完全体かなと。
2024年からは、ダンスやピアノ、ギターの先生の講座も開講しています。こういった一見受験と関係なく見えるものも、私の好奇心から始まっています。つまり、既存の枠に囚われないでまずはやってみたい!という信条です。学ぶことは全て根底で繋がってると考えているので、良い相乗効果を産んでくれると信じております。
また、生徒さんのメンタルケアのため、派遣可能なカウンセラーの方とも契約をいたしました。
唯一の弱点だったのが、物理的な自習空間がないことだったのですが、今年の5月から明大前教室を自習室として使えるようにしまして、大きく改善できたかと。
渡辺なおや今後について、小林先生はこう語ります
理念に共感してもらえる仲間を増やし、どうスムーズに小林、内田以外に指導技術を移行していくか、自分たちの教材をどうマニュアル化していくか。もうそういう段階まで来てるような気がしています。
さらに、より大きな展開も視野に入れています。
規模を拡大することも検討中です。オンライン指導をベースに実際の校舎や自習室とうまく融合させ、大規模にCriaのメソッドを導入したらどうなるんだろうっていう興味があるんです。あと数年内に実現できればいいなと思っています。
最後に、ここまでご覧の方へ、
Cria.は常に「歴史」を大事にしております。「夏で生まれ変わる」、「大逆転の冬期講習」などキャッチーな宣伝文句が街中に溢れておりますが、すべて嘘です。
過去を受け入れ、自分自身の歴史を愛でて、それを研いでいくイメージが、最も学問や人生の本質に近いと考えております。ぜひ日々を大切にリズムよく生活を営んでいってください。Cria.がその一助となればこれ以上嬉しいことはありません。
25年以上にわたって教育現場に立ち続けてきた小林先生だからこそ見えている、難関受験塾Cria.の次のステージ。今後の展開に注目です。
本記事は、教育関係者・保護者・塾運営者などへの取材をもとに構成した一次情報コンテンツです。
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