叱らずに伸ばす。元個別教室のトライ講師が語る勉強に伸び悩む子との向き合い方

esan

教員採用試験を受けるまでの期間、教え子を教育し希望していた附属の大学に進学させた元講師がいます。お名前はEさんで、個別教室のトライでは勉強が苦手な子を担当していらっしゃいました。

渡辺なおや

そんなEさんは、生徒の話と保護者の話を、よく聞くことが大切だとおっしゃっています

では、具体的に教員採用試験を受けるまでの間、どのような教育で勉強が苦手な子を導いたのか、その具体的な経験を元アルバイト講師として語っていただきます。

  • この記事では、元講師Eさんの実体験をもとに、トライでの指導現場・相性の重要性・キャリアへの影響を紹介します。
(左:Eさん 右:渡辺なおや)

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目次

「勉強に伸び悩む子を伸ばしたい」──講師を選んだ理由

渡辺なおや

ー約7年前、当時はどのような理由で講師を選びましたか?

今は全然違う、人材業界のWebマーケティング職種で働いています。元々、教育学部に通っていて、その時に個別教室のトライを、アルバイトとして1〜2年やって卒業して、教員採用試験を受けるために入った感じです。

大学の教育学部を卒業しまして、その後に個別教室のトライを2年ぐらいやって、教員になりました。でも、自分の思っている教育とちょっと違って、そこから、Webマーケティングをやるきっかけになっていった感じです。

担当生徒と授業内容|中学生中心の“伸び悩む子”たち

渡辺なおや

ー個別教室のトライで担当した生徒はどんな人ですか?

中学1年生から3年生の英語と数学をメインに教えてました。たまに小学校5年生ぐらいの、国語とか算数とかもやることがあったんですけど、メインは中学1年から3年の区立中学の子の補習みたいな感じで見ていました。

担当した生徒には、専任っていうのではなくて、1人の生徒を3人とか4人とかで見てたんです。私がよく見てたのが、5人とか6人とか、そんな感じでした。1対1の個別指導なんですけど、1人の生徒の英語を見るって言っても、私の時も他の先生の時もある感じでした。

私立中学校の生徒も居まして、その子はちょっと例外的でやってる内容が区立の子たちよりも難しいっていうのもあって、私が結構メインに見ることが多かったっていう感じでした。本当に担当制っていうのが薄かったんです

塾長の考えでは、いろんな先生に見てもらった方が、特定の先生と相性の問題で合わなかった時に、塾が嫌いになることがなくなる。たとえお気に入りの先生とかであっても、同じ人ばっかりが教えるみたいなのは、あんまりなかったんです

メインとなる先生はいるんですけども、完全に固定ではない本当にそんな感じです。

(左:Eさん 右:渡辺なおや)

印象に残っている生徒とのエピソード

渡辺なおや

ー心に残っている指導経験はありますか?

中学2年生の附属中の子がとにかくやる気がなくお母さんに引っ張られてきてる状態で、入塾してきました。本当に30分以上の遅刻で、この子は事故に遭ってないだろうかと思うぐらいに遅刻をしてくるような子で、連絡もしてくるような子ではありませんでした。

しかも、来ても寝るんですよ。なんか部活で疲れたみたいな感じで。全然、やる気がないので、すごく穏やかで、すごく勉強に伸び悩む子の気持ちがわかるタイプの塾長を怒らせるぐらいでした。

うん、なんでそんなにやる気ないんだろうみたいな、他の子と比べても、勉強に伸び悩む子ばっかりが集まってる塾だったんですけど、特にやる気がなくて。なんでやる気ないんだろうみたいな感じでした。

本当は授業中って勉強しなきゃいけないと思うんですけど、それよりもやる気がない理由を探す方が大事だと思った時に、雑談を多めにしたんです。最初はその子も、反発じゃないですけど心閉ざしてるんで、1ラリー、2ラリーぐらいしか返ってこなかったんです。

だんだんと、自分のことを話してくれるようになって、結局たどり着いたのが、お母さんが「勉強しろ」と言い過ぎている、その子が家とかで、自分の時間を楽しんでると「勉強しろ」みたいなのをすごい言ってくることがわかりました。

ただでさえやる気がないのに、ますますやる気がなくなってるっていうのがわかって。普段、面談とかって、塾長が半年に1回とか、1年に1回やるぐらいで、特に私は関わってなかったんですけど、これはちょっとお母さんに落ち着いてもらう必要があるなと。

一旦、長い目で見る必要があるなと思って、4者面談を設定してもらったんですよ。その生徒とお母さんと塾長と私です。当時私は、アルバイトなんで、なんかあった時に責任取れないので、塾長に一緒に同席してくださいっていうところでした。

やっぱりお母さんは相当不安に思っていました。そもそも、附属大学に行かせたいから、附属中に入れたはずなのに、学校の先生からは「もう大学進学難しいかも」って、そのまま上がれないかもと言われるくらいでした。

お母さんは、本当に何のために附属に入れたんだみたいなのをずっと言ってて、気持ちはわかるんだけど、子供のやる気をなくしちゃうので、とにかく長い目で見てくださいみたいなのをお話ししたんですよ。

お母さんの中で、どうしても不安が抑えきれなくなったら、いつでも連絡してきてくださいって言ったんです。お話は聞きますし、子供の状況もお伝えするんでっていうところで、4者面談は終わりました。

そこからまたしばらく、授業中にコミュニケーションを取るようになって、すごいやる気ないみたいな、30分以上遅れてくるみたいなのが、なくなったんですよね。10分遅れぐらいで収まるようになりました。

すごく成績が良くなるみたいなことがなくって、なんとかなんないかなと思って、色々授業も試行錯誤したりしてたんです。また4者面談をした時に、その子が変わってたんですよね。

ちょっとずつ、良くなっていった。でも、成績は全然変わってなかったんですよ。でも、やっぱりお母さんは不安そうでした。学校の先生に、このまま大学無理みたいなことを言われてました。

本当にどうしようかと思って、という話になったんですよね。「でも、お母さん知ってますか」みたいな感じで。それまでは、授業中に、休憩時間を取ってたんです。30分に1回とかですが、その時も、寝てたんですよね。

やる気がない時も寝なくなってます。自分で休み時間って言ってるのに、勉強するようになったんですよ。ちょっと英単語やるとか、学校の宿題やるとか。これ、めっちゃ成長だなと思いました。お母さんに「そういうのを知ってます?」みたいに言ったんですよね

そうしたら、知らなかったみたいでした。お母さんは、本当に勉強しない子供の姿しか見てないから、成績も振るわないし不安でいっぱいだったんだと思うんです。そういう、意外なところでかなり安心したみたいでした。

お子さんも、散々お母さんに言われていたけど、4者面談で、私が褒め倒したんですよね。そしたら、その気じゃないですけど「俺やれるかな」みたいな感じになって、そこからすごく変わりました。

(左:Eさん 右:渡辺なおや)

自分から色々勉強するようになって、改善したんです。勉強に抵抗がない子で、数学からやってっていう話をしたんですよ。自分の得意なところから伸ばしていった方がうまくいくからと思っていました。

それで、数学の対策っていうか、問題なくできるようになってきました。今度は、英語が本当に苦手意識強くて、学校のテストも本当に30点とか取っている感じでした。授業は真面目な状態になっているのにです。

これだけうまくいかないのは、やり方を変えなきゃいけないなと思い、「普段、定期テストどうやって勉強してるの」っていう話になって、聞いてみたら「苦手だから、ふわっとしかやらない」って言うんです。

定期テストって問題を見てみると、教科書で勉強した文章を使って、より深堀した質問を出してくるみたいな、そういうテストだったんです。けど、教科書も授業受けてるだけで、なんとなくやった気になっているのがわかりました

そこで、塾で英文を1行を読ませて、その後すぐ日本語訳させるのを、全部覚えるまで繰り返したんです。英語を喋ってすぐ日本語訳ができるっていう状態になるまでやらせたんです。そこでボンって点数が上がって、そこからは自分でやっていけるようになりました

個別教室のトライで働いて感じたこと

渡辺なおや

ーアルバイト講師として働いてらっしゃったんですよね?

はい。教室長だけが社員でした。講師の方は全員アルバイトで、その方が教室を順繰りチームでカバーしていくっていうような考え方でした。結構、塾長と仲良くさせてもらってて、よく聞くのが近隣の2校ぐらいに、同じフランチャイズの社長の店舗がありました。

(左:Eさん 右:渡辺なおや)

個別教室のトライのおすすめポイント

渡辺なおや

ー今教えるとしたら何に気をつけますか?

自分のいいところって、自分自身では気づけないなって思った時に、それぞれ勉強に伸び悩む生徒って、自信をなくしてるような印象がありました。もうちょっといいところを拾い上げて「こういういいとこあるよね」と声かけはもっとしたかなと思います

さっきのお母さんの話じゃないですけど、こういう風に言ったら安心するだろうなって明確にわかってる時には言ってたんです。そうじゃなくて、普段から生徒に言うっていうのはしてこなかったかなと思います。

渡辺なおや

ー個別教室のトライのおすすめポイントは?

私が行ったところの場合はフランチャイズだったので、柔軟だったところですね。あんまりルールがなくって、まずは週1からとか1時間から始めたいといっても、柔軟に受け入れてくれました。

いろんなことに柔軟に対応してくれたと思います。この曜日じゃなきゃダメみたいなのもあんまりなくって。

渡辺なおや

個別教室のトライってフランチャイズもあるんですね

はい、ありました。近隣で3店舗、その1つのフランチャイズの会社で3店舗持ってるみたいな話は聞いていました。その教室長はオーナーと知り合いって言ってました。多分オーナーから頼まれたみたいな感じです。

まとめ|“勉強に伸び悩む子専門”として寄り添った日々

渡辺なおや

ー最後にこれから個別教室のトライで働く講師へのアドバイスはありますか?

生徒の話と、保護者の話を、よく聞いてほしいっていうところですかね。結構、ポロっと出た言葉に解決策があるというか、そういうのがあるなっていうのを、その附属の中学生のこと見て思いました。よく聞くっていうことが大事かなと思います。

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本記事は、教育関係者・保護者・塾運営者などへの取材をもとに構成した一次情報コンテンツです。
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この記事を書いた人

Bizライター事務所のアバター Bizライター事務所 編集長(渡辺なおや)

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